2012年11月13日火曜日
回想2008年9月30日 夏のおわりの幣懸けの滝
「滝」でネット検索すると、近所に意外な程に多数存在することが分かったので色々と見て回る事に決定。さしあたっては近所の幣懸の滝を見物に行くことにした。
滝をネタにサイト運営していたりBlogを書いている先達の文章によると、夏には近所の人間で賑わって混雑したりしているらしい。滝+浅い水場であろうか? と予想しながら迷うことも無く車は現地へと到着。先客が居るらしく、案内標識の先に車が一台停まっていた。
時代遅れのデジカメ片手にのほほんと車を降りると、先客が広角レンズを装着した一眼レフカメラをぶら下げて帰ってきた。ささっとみすぼらしいデジカメを掌に隠してさりげなく挨拶を交わしつつ目的地へと歩を進める。
渓流と平行した山道を進むとすぐに木製の橋が有り、渡った先に東屋が見え、更にその先に目的の滝の姿を見つけた。
どんどんと大きくなる滝の音に期待で胸は膨らみ歩幅が広くなり歩く速度が上がる。早足でたどり着くと『ほぅ!』という感想と共に棒立ちになり、下から上へ、上から下へと何度も視線を往復させられた。
7、8メートルの落差となかなか豊富な水量、エメラルドグリーンの滝つぼ、周りに生い茂った緑。
滝はこうあって欲しいと思うほぼ理想形ではなかろうか。いろいろ考えながら滝へと近づいていくと、意外と足場は尖った石だらけなのに気が付き、実に惜しいと感じた。これがもっと丸い石だったら夏場は素足で水遊び出来たであろう。
更に滝へと近づき写真など撮っていると、良からぬ欲求が頭をよぎる。
――飛び込みてぇ
――滝に打たれてぇ
――滝つぼに飲まれてぇ
危ない自殺願望だとか、霊に引き寄せられたとか、そういうのでは無い。
純粋に綺麗だと感じ、それに触れたいと思ったのだ。
だがしかし、先客に「半袖で寒くないかい?」などと突っ込まれるような陽気の現在、いかに私といえども風邪をひきそうであるし、他に訪れる人間が居てその様を見られでもしたら大変灰色な心持になることは想像するに難くない。
実に名残惜しいが、来年になったら甥っ子達を放流するついでに私も魚へと先祖返りしよう、と心に決めた。
アクセス
岩手県紫波郡矢巾町煙山
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